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4.夢と詩について[1]
                                



詩は夢に似ている。詩は浮かんでくるものがあって初めて書くことができる。夢のようにあちら側からやってくるのであって、少なくとも端緒は積極的にこちらから出向いてゆくものではない。そして、メモでもしておかなければ、その端緒は直ぐに忘れ去られてしまう。感動は現実の光に掻き消されてしまう。夢はそこで終わってしまうのだが、詩はそこから始まってゆくもののようだ。いや、始まってゆくと言うよりも、何者からか得た衝撃を再現しようとする試みのように思える。それは自分内部への保存行為であり、且つ翻訳行為のようでもある。それは他人の為になされると同時に自分のためになされる翻訳行為であり即ち保存行為なのだ。


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