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7.悲しい統計
                                



もうずいぶん前のことだが、親しい友人が2人死んだ。一人は交通事故。一人は過労死だった。 自殺者数は交通事故死者数よりも多い。年間約3万・・・それは知っていた。だが、ふと思った。 認知症の患者が全国で200万人近くいらっしゃるそうだ。今年、認知症の方は多分来年も再来年もそうだろう。よっぽど医学が進歩しない限りは。だから、来年、210万人の統計上の数字がでたとしても、そのほとんどの方は昨年、計上された数字に含まれているのだ。 日本の自殺者の数は年間約3万人だそうだ。しかし、今年統計に上がった人は来年は絶対に数えられない。当たり前のことである。既にこの世の人ではないのだから。故にもしこの割合で自殺者がでるとしたら、控目に人生50年として計算しても、一人の人間が生きている間には150万人の人間が自殺していることになる。これは延人数というよりも実人数である。 唖然とする。150万人、それは神戸市の人口だ。日本で5番目の都市だったろうか。見渡す限りの墓石の大都市を想像すると身の毛がよだつ。 自殺した人のなかで、純粋に自分のことだけに拘って死んでいった人(幸せな人たちと言ったら怒られるだろうか)が幾人いるだろうか。恐らく大半は周囲の人を気遣いながらひっそりと死んでいったのだろうと思う。もしかしたら、周囲の人たちのことだけを考えて・・などと思うと胸がつまる。


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