息子も僕の言っていることを理解してくれたようで、関係はその日のうちに修復した。なんと言っても親子である。
しかし、親子間(父親と息子)にとって肉体的な威圧感というものは確かにある。父親が息子より肉体的に優位であれば勿論、息子にとってはそれだけで威圧的である。しかし、父親の肉体的な衰えを悟った時には、以前にも増して息子はそこから生じる新たな威圧を感じるもののようだ。自分もそうだった。中2のときに父親に腕相撲で初めてかった。あまりにもあっけない勝負に戸惑ってしまうと同時に、妙な感情が込み上げてきた。そして自分の息子=次男も中2(長男は高1の時だった)の終りに漸く僕に腕相撲に勝った。多分、そのことはあらゆる事に対する父親へのプレッシャーを派生させているのだろうと思う。先ずは肉体的には追いつき追い越した。追い越してしまった。これは若者にとって、さしぬきならない問題であるはずだ。躾などと言ってみても、もう、その段階はとうに終わっているのかもしれない。当然、父親を乗り越えて行かなければならない。息子は、もう、自分で歩んでゆくしかない。何事も自分で決断してゆくしかないのだ。
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