ごきぶりのようなペン軸から
尖った頭を覗かせて鋭く光るペン先
それは
微笑った時に
チラリと見せる不気味な金歯だ
ペン先から滲み出る蒼い蒼いインク
僕の心臓を突き抜けた
遠い宇宙の果てにある
海の水の一滴だ
インクの水は偽りの無い蒼い水
沈黙切った便箋の上を流れる
稲妻に乗った僕の真実だ
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