親父

 

 

 

めっきり髪の毛が少なくなった親父が

東京の街を歩きながら言う

昔 自分が久しぶりに

親父に会った時

子を思う親父が

とても哀れに思えたと

俺は笑って応える

眼に無数の血の筋を浮かべながら

ただ 笑って応える




 

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