待っている

 

 


 
雌蕊に絡みついた君の魂をほぐすように

 

焔の花弁がひとひらひとひら腰をふって離れてゆく

 

めらめらと饒舌な過去が語ってくれてはいるが

 

やがて みんな静かな灰になる

 

この灰の中からもうひとつの顔をみせてくれるがいい

 

判定はロールシャッハにでも任せてみるから

 

 

花びらのような形に剥いた皮の真中に蜜柑の実をのせて

 

僕は今でも君の帰りを待っているんだ

 

 

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