鳴き砂

 



波打ち際に

打上げられた 積年の 熱い思い

砕けて
散った 涙の化石

心を閉ざした 石英は

もの憂げな 光をたたえ

踏まれれば

哀しげな 声をたて

涙の結晶を

あの憂鬱の源泉を

いつまでも

いつまでも

踏まれれば 声をあげ

 

 

 

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