痴呆酔拳特養秘話

 

 

 

忘れてしまった 巨人の投手

 

わが心 石にあらずを 投げ捨てて

 

当たった所は 赤ヘル軍団

 

山本浩二か 衣笠か

 

いやいやもっと 昔の話

 

赤い手袋 盗塁王

 

まばたき しばたき 柴田ちがい

 

しょうしょう そうだ少し後

 

てんき はんぱな じょうきょうで

 

せんき はんき じょうきょうしたっけ

 

忘れてしまった 飲みすぎた

 

いやいやいやいや 昔の神田

 

その頃 私はつんつん土筆

 

尻は青いが 頭は赤い

 

いやいや恐縮 昔の話

 

バナナのない頃 新喜劇

 

げんご げんこつ 吉本美学

 

今じゃ私は のぼった杉菜

 

飲みすぎなのだ おのぼりさん

 

団塊世代の 階段のぼり

 

出世街道 まっしぐら

 

のぼって のぼって のぼりつめ

 

最後の階段 落とし穴

 

倒産なんて お父さん

 

しゃれにもならない もう爺さん

 

ところで 爺さん 綿毛のじじい

 

同じ敷地の庭に咲く

 

特別養護老人ホーム

 

同期に咲いた タンポポ じじい

 

あなたはその頃 何してた?

 

今と頭は同じ色

 

ヘルメット 色とりどりに 咲いてたが

 

純白 これこそ わが美学

 

パンツと同じ つつましさ

 

・・性的生産様式の支配的に行はれる諸社会の富くじは、一つの膨大なる風俗嬢の集じゅうとして現象し、個々のホステスさんはかかる富くじの原基形態と

して現象する。故に我々の研究はホステスさんの分析をもって始まる。ホステスさんは、さしあたりその諸属性によって何らかの種類の欲望を満たすところの

外的対象、一つの物である。譬えこれらの物が胃の腑から生じようと幻想から生じようと此処では問題ではない。・・とかなんとかそんな書出しの本を読んで

たなあ 確か 弁償法的素敵唯物論によるとかで

 

歌舞伎町 新宿三丁目は俺の庭

 

鶯の谷渡り 夢見た戦場 催涙弾

 

安田講堂 陥落 御用

 

あふれる涙 止めどなく

 

俺は牢屋に あの娘とわかれ

 

内ゲバ地獄の日々を綴った

 

交換日記の話は地獄絵

 

角材丸材 鋳鉄角材

 

白いどうしで白けて火花

 

それより怖いの残党狩りよ

 

夏はミンミン蝉時雨

 

秋はコロコロ蟋蟀鳴く中

 

逃げて逃げて逃げまくり

 

駆け込み寺の大学じゃ

 

がくらん怖い国防団

 

髪をひっぱり 鋏みちょきちょき

 

かつらの押し売り 計画犯

 

三島をつなぐ航路は狭いと

 

馬鹿にしたのは 間違いだった

 

ゆきを降らせた 忠臣蔵を

 

茶番劇だと 笑っちゃいけない

 

反省 反省 それが進歩だ

 

けして 裏切り者じゃない

 

痛みを知らなきゃ 進歩は無い

 

竹竿の先で 眼 突かれた機動隊員

 

その痛み 知らなきゃ 人じゃない

 

人じゃないなら 犬だなど

 

暴言はくやつあ 失礼千万

 

失礼 失礼 犬に無礼

 

小指も落とせぬ腰抜けが 何をほざくか

 

ちゃんちゃら可笑しい

 

まさか 革命家だなどとは 書くめえな

 

檄文の本意 今知る愚かさ

 

反省 反省

 

俺より馬鹿が娑婆にいるなら

 

筋金入らぬ落書きが

 

詩だと言い張る馬鹿がいるなら

 

ちゃんちゃら 可笑しい

 

ちゃんちゃら 可笑しい

 

落書き ごめん

 

ちゃんちゃらおけさ

 

 

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