不条理の一筆書き

 

 

 

同極の磁気を帯びた空気が音も無く軋み続けているこの薄暗い茶色の壜に閉じ込められて栓をされてしまった俺達の未来が太洋の荒波の上に曝されているさなか嘗てのビザンチン式論議がどんなに滑稽なものだったとしてもそれ以上のお笑いぐさは俺たちが未だにこの狭い壜の中で空気を貪り続けている沈黙だけをのさばらせていることにあるのだ

 

 

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