蝶のブローチ

 

 

 

あの時 捕りそこねた 銀色の蝶

 

ブローチになって 胸にとまってっる

 

わたしの行けない世界を 自由に飛んで

 

わたしの知らないこと いっぱい知ってるくせに

 

知らん顔して とまってんのね

 

隠しても わたし 知ってんだから

 

いそいそ ひらひら

 

夜の巷の水のみ場

 

渡り歩いて 朝帰り

 

隠せないわよ 乱れた羽は

 

知らん顔して とまっていても

 

わたし 知ってんの

 

お誕生日のプレゼント

 

わたしにくれたブローチは

 

あなたの隠れ蓑だってこと

 

あなたの抜け殻だってこと

 

 

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