痛みに全身の力を吸取られた夕方の手が
だらりと
僕の肩に重くもたれかかっている
もうすぐ闇がやってくる
今日はもう睡眠薬など要らない
駆込み寺など捜さない
食事も風呂もいい
全てから開放されたんだ
もう 欠伸さえ出なくなった
眠りながら歩いているのか
歩きながら眠っているのか
まだ 多少の思考力は残っているようだな
もう少しだ
もう少しで家に辿着く
布団にもぐりこみさえすればこの悪夢から・・
この悪夢から・・
だが
本当に脱出できるのだろうか
この失業という悪夢から