スピーチ

 

 

 

たてや君、はづき さん、ご結婚おめでとうございます。


そして御両家の皆様、心よりお祝い申し上げます。


私は新郎とは中学時代に知り合い、高校時代も同じ学校に通いました。大学こそ異いましたが、同じ東京の地で学生時代を過ごし、友情

 

を深めてきた仲で ございます。食品メーカーに就職した新郎は札幌、薬品会社に入社した私は福岡に配属され、その後お互い転勤も何度

 

かありましたが、 手紙やメール等により連絡をとりあっていました。けれども、新婦のお顔を拝見するのは実は今日が初めてなのです。

 

新郎は、中学時代 に剣道を始め、高校時代には県体個人戦で一度優勝し、それ以外でも4位以下になったことはありません。彼の剣道に

 

は、コテもドウも ありません。あるのはメンだけでした。新郎は真っ直ぐな男です。小細工は大嫌いでした。真っ直ぐ相手の頭に振り下

 

ろす剣。それしか ありませんでした。“メ〜〜ン!!”この一本だけです。

 

たてや君はただ強 いばかりでなく、優しい一面がありました。私が、彼のアパートを訪ねますと、必ずご馳走してくれました。ホントに

 

おいしいラーメン でした。たてや君の部屋には、いつもインスタントラーメンが本棚に山積みになっていました。貧乏学生の私には羨ま

 

しいかぎりでし た。たてや君は、根っからの“メン食い”だったのです。ごらんのように美男子で優しいたてや君、もてないはずがあり

 

ません。彼を慕う 女性は星の数を超えていましたが、“メン食い”の彼のメガネにかなう女性は学生時代、一人としていませんでした。

 

「やっと見つけた な!!」私は、たてや君から朗報を聞いて、即座に思いました。「メンはのびてからでは美味くない」・・・さすが新

 

郎、大阪に転勤に なってわずか2箇月半の速攻・・・・・。“メン食いの中のメン食い”では・・・

 

    ・・・・ええぇ 〜〜・・・そのう・・・ええ・・・・・・・・あのう・・・・・・

 

ええい!! も う・・ビリビリビリ ・・・(役にたたない。この紙切れ・・せっかく苦労して書いてきたのに)ここからは、アドリブ

 

でいきます。

 

ああ、何と言いま しょうか・・・人は変わらないように見えて・・・そのう・・

 

新婦のお顔を拝見 いたし、新郎の成長を知りました。実を言いますと、とび上がらんばかり、びっくりしました。親友ながら・・・まさ

 

か、これほどまで にせいセイチョウしてくれていたとは・・・。・・・ちょっと、会場が暑くて・・すみません。顔がぽっぽしてきまし

 

た。本当によいお 日がらで・・・・そんなわけで、たてや君は本当に信頼できる、生涯かけがえの無い親友だと思っています。


本日こうしてお二人が並んで座っていること、そのお祝いのスピーチを私ができたこと。本当に心からうれしく思っています。

 

新婦は料理が大変 お上手だときいております。恐らくこれからは、麺類以外のメニューの方が多いかと存じますが、どうか、お二人で

 

力を合わせて明る く笑いの絶えない家庭を築いてください。以上を持ちましてお祝いの言葉とさせて頂きます。


たてや君、はづきさん!本当におめでとう!!

 

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