先生 あなたは嫋やかでした

 

 

 

コローの牧場を眺めながら

 

 

先生は 星を一つ

 

釣り竿をなげるように

 

嫋やかに 流されましたね

 

お尻をさわられた 月が 嫌がりもしないで

 

くすくっす笑って お酌を している姿が

 

こちらからも よく 見えます

 

日本史の時間も 世界史の時間も あなたは

 

何気なく 女性に 触れていらっしゃいました

 

体に 心に ごく自然に・・・

 

僕は 一生 あなたを超えることはできない

 

あの自然体を 生涯 会得できそうもありません

 

警視正の奥さんの胸であろうが 飲み屋のママさんのお尻であろうが

 

あなたの 指には一切の差別はなく 自由自在でした

 

まるで マグナカルタとハナガルタ? どこが違っとんじゃ!! と言わんばかりに

 

あなたは 口も嫋やかでした

 

パチンコで すってんてんになった先生 あなたに僕が 電車賃 貸してあげた秘密

 

校長先生までが知っていました

 

誰にも 先生を 咎めることはできません

 

プロポリスの瓶 中身はウィスキー 誰もが知っていました

 

みんな とめることができませんでした ごめんなさい

 

“ わしゃ これ以上 よう減らさんぞ ”

 

僕の受験内申書 3年間212日の欠席が ただの12日になっていました

 

先生は 飲まなくても 充分 嫋やかだったのに・・・

 

月見で一杯  雪見で一杯 

 

 さあ 先生 ご存分に 乾杯!!

 

 

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